鍼灸で深層部の筋肉にアプローチ。慢性腰痛から事故の後遺症まで幅広く対応する「くにさだ鍼灸整骨院」
交通事故による後遺症を鍼灸で改善してもらった経験から、鍼灸師となり、今は患者様を助ける立場にいる飯島隆行先生。
鍼灸の強み、そして鍼灸師の業界にまで馳せる思いを伺いました。
交通事故で数ヶ月意識不明に。後遺症から救ってくれたのは「鍼灸」
――鍼灸専門の治療院は、これまでこの「わたしの治療院」で取り上げたことがないので、どのような経緯で鍼灸師になろうと思ったのかがとても気になるのですが、お聞かせいただけますか?
実は私、小学校2年生の時に交通事故に遭って頭部を損傷し、3ヶ月程、意識が戻らない状態で入院していたんです。
家族の話によると、医師からは「もう助からないかもしれない」と言われていたそうで‥ でも、奇跡的にと言いますか、目が覚めて日常生活に戻ることができました。
――後遺症は残らなかったのですか?
残りました。当時8歳で、子供ながらに自分の体がおかしいなというのは分かりましたね。感覚麻痺、手足のしびれ、痛みがぶり返す、耳が聞こえにくい、など。結構長い時間苦しんでいた記憶があります。
――ご本人はもちろん、ご家族も苦しかったでしょうね。
そうですね。母がいろいろと手を尽くしてくれました。投薬をしたり、リハビリを受けさせてくれたり。でも、あちこちの病院に行ってもなかなか良くならなかったんですね。とはいえ、MRIで何かの異状がみとめられるわけでもないので。
――なるほど。脳や骨に異状があったわけではないのですね。
はい。だからすごく時間がかかってしまったんですが、鍼治療を受けてみたらどうかという話になって行ってみました。結果的にはそれが改善につながったわけです。
――鍼治療はどれくらいの期間通ったのですか?
1年以上は通ったと思います。劇的に良くなったというのではなく、1年かけて徐々に良くなっていったという記憶がありますね。しびれも収まったし、感覚がおかしいのもなくなって、耳の聞こえも問題なくなりました。
――そのような形で鍼治療と出会ったことが、鍼灸師を目指すきっかけになったのですね。
そうですね。その時すぐに「僕も将来は鍼灸師に!」と思ったわけではありませんが、高校卒業の頃に進路を決める際に、やっぱり鍼灸師がいいかな、助けてもらったから、という感じで。
――そうだったんですか・・。きっとお母様も嬉しかったでしょうね。
鍼灸で対応できる症状はとても幅広い
――「くにさだ鍼灸整骨院」を開業して、2024年現在で8年目とのことですが、多く取り扱っていらっしゃる症状は何でしょうか?
ほとんどが慢性腰痛のご相談です。そのほか、脊柱管狭窄症、ギックリ腰、ヘルニアなど、腰回りのお悩みが多いですね。
――先生ご自身が悩んでいらっしゃった、交通事故の後遺症や手足のしびれなどのご相談もありますか?
多いわけではありませんが、時々あります。後遺症によるしびれだけでなく、神経痛やパーキンソン症のご相談もあります。
――パーキンソン。手が震える方もいますよね?震えていても鍼治療に支障はないのでしょうか?
うーん?考えたことなかったですね。震えている方もいらっしゃいますけど打っちゃいます。全然大丈夫です。
未経験者は恐怖心があるかも?でも癖になったらやめられない?!
――私、鍼治療って受けたことがないのですが、痛いんでしょうか?見るからに痛そうなイメージが・・
いや、全然痛くありません。受けたことがない方からは「怖い」「痛そう」とよく言われますが、ほとんど無痛ですね。鍼灸の鍼ってめちゃめちゃ細いんで。
――刺す瞬間にチク!もない?
鍼は「刺す」ではなく「打つ」と言います。チクもないですよ。だから怖がる必要は全くありません。リラックスして受けていただくことが大事です。
――私の知り合いに、鍼治療を受けた後は羽が生えたように体が軽くなってルンルンで帰宅するという人がいるのですが、そんな効果があるのでしょうか?
(笑)それはあんまり聞きませんね。もちろん、反応の出方は人それぞれなので、鍼を打っている最中から患部が熱くなるという方はいます。逆に、その時にすぐには効果がわからないという方もいますね。年齢によって違うような気もしますし。
でも大体皆さん「鍼好き」になりますね。症状改善までは半年ほど見ていただけるようお願いしているのですが、半年経過した後もずーっと週1回通い続けている方が多いです。
――鍼好き。
はい。ホント、好きな人は好きですよね。こっちに引っ越してきて、前いたところで鍼に通っていたので来ましたという方もいます。
――なるほど。やめられないくらいの魅力があるのですね・・ お灸の方はどうでしょうか?
お灸に関しても「火傷しそう」と心配される方がいますが、当院で導入している直接灸は燃え尽きる直前に取り除くので、火傷のリスクはありません。
鍼治療に比べると「お灸好き」みたいな人は少数派かなという印象ですが、市販されているお灸もあるので、ご自身で試していただくのもいいと思います。
――どこにお灸をすればいいのですか?
難しく考える必要はなくて、こっているなぁと思うところを温める感覚でいいんです。
深層部の筋肉にアプローチする独自の手法で体の治癒力を高める
――整体は関節にアプローチして歪みを正す、ずれを正すという物理的なアプローチでわかりやすいと思うのですが、その点、鍼灸は静かに鍼を打つ、お灸を燃やすのみなので、どのような効果が得られるのかが伝わりにくいように思います。なぜ、慢性腰痛や膝痛などが鍼灸で良くなるのでしょうか?
電気治療や手技による施術は体の表層部までしかアプローチできないのに対して、鍼は深層部の筋肉にまでアプローチすることができます。
――深層部の筋肉に鍼が入ると、どんな反応が生まれるのですか?
筋肉に入り込んだ異物を、体が敵だと思い込むわけです。だから攻撃します。攻撃するというのは、血流を集中させて活性化することですね。そうやって血流が集中すれば、固くなっていた筋肉が柔らかくなり、本来の状態に戻っていくのです。
――へぇ!思っていたのと違うタイプの解説でした。ツボの話なんかが出てくるのかと思ってましたね。
血流を促すのが鍼の仕事です。患者さんにもそういう風にご説明しています。スポンジが乾いたら固くなってしまうけど、水を含ませたら柔らかくなりますよね。筋肉も同じですよ、といった具合ですね。
ただ、表層部までしか鍼を打たない鍼灸院もあります。というかそっちの方が多いかもしれませんね。なので当院は、あちこちの鍼灸院で鍼を打ってもらった鍼好きの方たちからもご支持いただいています。
――ではお灸の効果は?同じように、患部の血流を促すのでしょうか?
そうですね。お灸の場合はそれに加えて、熱損傷によってヒートショックプロテインが高まるという効果があります。免疫が活性化されますので、長期間続けていくことで生活習慣病の予防の一環にもなります。
――先ほど「深層部にまでアプローチする」とおっしゃっていましたが、その手法・考え方は、やはりご自身の経験から来ているのでしょうか?
私自身が子供の頃に悩まされた交通事故の後遺症なんかは、表層部へのアプローチだけではとても改善できません。
自分が後遺症で悩んで、それによって家族も悩んでいたという時期は本当に辛いものでした。それが交通事故によるものではなくても、痛みや不調がある患者さんは同じような状況だと思うんですよね。自分が辛い、そして家族も大変、という状況。だから、絶対に改善させようという思いで施術に臨んでいます。それが結果的に、深層部にまでアプローチする手法につながっていきました。
選ばれる鍼灸師としての仕事を全うするという思い
――ホームページを拝見すると、戸建ての綺麗くて綺麗な院で駐車場も完備だし、月並みですけどお若いのにすごいですよね。
前は結構ガツガツしてたんで(笑)。大きくしようとか、鍼灸の業界を変えてやろうとかいろいろ思っていましたね。
――そうなんですか?今は?
今は、状況が変わったことで自分の考えも変わったかな、と思います。鍼灸師ってれっきとした国家資格なのに、国家資格の中では収入の実績などが最も低いんです。でもやっていることは難しい。不定愁訴や自律神経の乱れ、それこそ交通事故の後遺症に対応しているのだから、素晴らしい人助けができる仕事なんですよね。でも収入が低い。となると、なり手が増えない。だから以前は、この業界の平均収入を上げるためにはどうしたらいいか、とか考えていました。
でも2020年から始まったコロナ禍をきっかけに、人の選択のし方とか、モノの買い方とか、体のケアに対する考え方とか、いろんなものが変化したように思うんですよね。ちょっとチラシをまいたら集客できるという時代でもなくなっていて、消費者側(治療院業界で言うなら患者さん側)の目が肥えてきている。そんな中で鍼灸院も治療院全体も二極化され始めています。コロナ禍を経て生き残っている院はちゃんとしている、患者さんのことを考えられる院なんですよね。
そういう状況になった、つまり僕が変えようとしなくても業界そのものが変化していったから、今はその流れに乗っていていいかなと思っていますね。
――なるほど。選ばれる院としての仕事をきっちりとやっていくことを優先されているのですね。
まぁ、そんな感じです。
――では最後に、このページを読んで飯島先生に腰痛を診てもらいたいと思った方、鍼灸に興味はあるけど未体験なので怖いな~と思っている方などなどへメッセージをお願いします。
鍼灸は、その場の満足感という点では整体にはかなわないかもしれませんが、確実に効果を感じて長く治療を続けている患者さんも全国にたくさんいる治療法です。特に当院では深層部の筋肉へのアプローチを実施しており、レントゲンやMRIで見えない症状にも対応しています。お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。
ちょっとした表情に若さを感じますが、どことなく老成した雰囲気も持っている飯島先生。ご自身の大変な経験を活かして患者様とその家族を助けることを使命とし、高い技術とプライドを持って患者様と向き合っているのがわかります。
ご家族は奥様と3歳の娘ちゃん。休みの日は、奥様がフラダンスにお出かけしている間に娘ちゃんと公園で思いっきり遊んでいるそうです。
腰痛や神経痛、そのほか慢性的な症状に鍼灸を試してみたいとお考えの方は、ぜひ飯島先生へご相談ください。
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くにさだ鍼灸整骨院は、群馬県伊勢崎市国定町にあります。
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