若くても油断禁物。デスクワークの人は特に注意!ロコモ(ロコモティブシンドローム)とは
「最近、運動不足なんだよね」「わかるわかる!私も!」。
日本中どこでもされていそうな会話ですが、運動不足は決して甘く見てはいけません。
中高年はもちろん、若い世代の方でも油断は禁物。
その運動不足が、「ロコモ」に繋がるかもしれません。
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女性は特に注意。最初は筋肉を意識する時間を作るだけでも充分
「ロコモ」とは「ロコモティブシンドローム」の略語です。骨、関節、筋肉、腱、じん帯、神経などの運動にかかわる器官や組織が、老化や運動不足などで弱くなり、本来相互に調和し連携し合っているはずの各器官のバランスが崩れ、様々な体の不調を引き起こすことを指します。
深刻化すれば寝たきりになりますが、ある日突然寝たきりになるということは無く、長い時間をかけて徐々に症状が大きくなっていくのが怖いところです。
特に筋肉量の少ない女性がなりやすく、なんと50代以上の女性の7割以上が予備群とも言われています。
今後、このロコモティブシンドロームの人はさらに増加していくと考えられます。
ドアからドアまでほぼ歩かず車で移動してしまう車中心の生活や、エレベータやエスカレータのますますの普及により、人々の運動量は減る一方だからです。
実際、ロコモになるのは中高年だけでなく若者にも増えていて、ある調査によると、20~30代の女性の3割に、既に機能障害が出ているそうです。
ちょっとした散歩から始めるウォーキング、隙間時間にスクワットや腹筋運動、片足立ちなどを生活のリズムに取り入れてみましょう。
それも難しい場合は、姿勢を意識して歩く、少しだけ早歩きを心がける、だけでも構いません。
なぜ筋肉量を維持することは必要なのか?
人の体は、どんなに健康であっても使い続けていなければ衰えていきます。
筋肉や骨、靭帯、関節などが相互に支え合い、調和しているのが理想であり、その調和を乱さないために体を適宜動かし、「鍛える」とまではいかなくても「動きやすくしておく」ことが必須です。
しかし、加齢や運動不足に伴い筋肉量が減少するなどすると、徐々に体を動かすこと自体が億劫になってきます。
「若い頃はあのお店くらいまでは自転車でパパッと行けたのに、最近はしんどくて車を使ってしまう」
というのはよくあることですが、それが積み重なって身体活動量が減少すると、体力や筋量はさらに低下してしまうという悪循環が生まれます。
一連の悪循環を止めるには、何よりもご本人の意志と行動が不可欠です。
歩く、立つ、座るといった基本的な動作を、何歳になってもスムーズに行えるようにしたいと思うなら、日頃からそのために行動することが大切です。
筋肉を意識的に使い、維持することを心がけてください。
若さに任せず、体のことを思いやる習慣を付けましょう
スマートフォンに万歩計機能がついているのでしたら、試しに1日の歩数を計ってみてください。
車中心の生活になっている人、日中は家や職場から出ることがほぼ無い人は、もしかしたら1000歩にもならないかもしれません。
しかし、ダイエットという高い目標もなく、単なる健康維持のためだとしても、1日に7000歩は歩くべきとされています。7000歩も歩くなんて、1ヶ月に一度あるかどうか・・?そんな方は実に実に要注意です!
一般的に40~50歳頃から健康に対する意識が高まってきます。逆に20~30代の若い年代には、若さに任せてしまって体のことを思いやっていない人が少なくありません。
しかし、私たちを取り巻く環境や文化文明は、ますます私たちを運動から遠ざけていきます。
意識的に運動をしなければ、自分が思い描いていたよりずっと早くに体の機能が衰えてしまうことにもなりかねません。
「まだ若い」と思わず、運動をしましょう。歩く・軽く筋トレをする、これだけで体はとても喜んでくれますよ。
「筋肉は裏切らない」って、まさにその通りなのです
筋トレ大好きなマッチョマンが口にする言葉「筋肉は裏切らない」は、決してマッチョな人だけのための言葉ではありません。
前述のとおり、筋肉が体を支え、機能を正常に作動させ、私たちの健康寿命を延ばしてくれます。
運動は、いくつから始めても効果が期待でき、遅すぎるということはありません。
つまり、人は何歳になっても筋量が向上する可能性があるのです。
歳だからとあきらめず、自分の体力に合わせて、できるところから始め、継続することが大切です。