食欲の秋の“メカニズム”を知り、「我慢せずとも太らない」を実現しよう!
読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋、そしてなんといっても食欲の秋!
涼しく過ごしやすい気候と豊かな実りのお陰で、秋はいろんなことが楽しめる季節となっています。
ここでは「食欲の秋」に着目し、フルーツやおいも類、キノコ類が美味しいこの時期にうっかり太らないためにはどうすればいいかを解説します。
秋に食欲が増す理由は複数あります。詳しくは下に解説しますが、大切なのは理由を知るだけで済ませず、対処することです。
「食欲の秋」のメカニズムを知って、必要以上に食べすぎてしまう方法は、決して難しいものではなく、誰でも実践できます。
むしろ実践することでより健康的に、気持ちの良い毎日を過ごせるようになるので、是非実践してみてください。
秋に食欲が増すメカニズム
秋に食欲が増す理由として、以下が挙げられます。
① 日照時間が減少し、セロトニン分泌が減る
猛暑の間は鬱陶しいほどだった太陽光ですが、8月の終わりから徐々に「日暮れが早くなってきたかな」と実感し始め、9月も半ばになれば「秋の日はつるべ落としとはまさにこのこと!」と感心してしまうほど、早く夜がやって来ます。
秋の夜長はいいものです。
しかし日光には重要な役割があります。
それは、セロトニンを分泌させること。
「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンという脳内物質は、太陽光に当たることでたくさん分泌されます。
そのため、夏から秋にかけて日照時間が減ると、その分セロトニンの分泌量も減ってしまうのです。
セロトニンは食欲を正常に保つ働きがあり、分泌量が減るとそのコントロールが効きにくくなってしまいます。
また幸せホルモンの分泌が減ると急激に不幸になるわけではありませんが、ちょっとしたことで不安になったり、落ち込みがちになったりすることがあります。
そんな精神的な不安をカバーするために、ついつい食べてしまうのです。
② 農作物が収穫時期を迎える/海の幸にも旬のものが増える
近年は様々な食材が年中手に入り、「旬」という概念そのものが薄くなっていますが、それでも農作物や海産物には採れやすい時期、収穫量が増える時期というものがあります。
旬の時期にとれる食材は、旬ではない時期に比べて栄養価が豊富で、味もよく、また収穫量が多いために価格も安くなる傾向があります。
「やっぱり秋のサンマは美味しい!」
「モモは秋しか食べられないよなぁ」
なんて、どなたも一度は呟いたことがあるのではないでしょうか。
美味しくて安ければ、それはもうたくさん食べたくなりますよね。
収穫の秋、実りの秋だから、食欲が増す。非常に納得できるメカニズムですね。
③ 夏バテからの疲労回復/冬に向けての栄養貯蓄
涼しくて過ごしやすい秋の前後には、暑い夏、そして寒い冬があります。
暑い夏に食欲が減退し、食べやすい物だけを選んで食べるような食生活をしていても、涼しい秋になれば自然と食欲が戻っていきます。
そのため、本来の食欲に戻っただけでも「食欲が増した」と感じられるのです。
夏に食べられなかった苦しみの反動で、食べる喜びが大いに感じられて本来以上の食欲になってしまうパターンもあるかもしれませんね。
また、寒い冬は体温維持のために基礎代謝が上がります。
来る冬に備えて栄養を貯蓄しなければならないという本能が働いて、より食べようという気持ちになるとも言われています。
食べ過ぎてしまうのは「食欲の秋」のせいではないかもしれません
以上のように、秋に食欲が増す理由は複合的なものです。
夏の間は充分でなかった栄養を補給し、代謝が上がる冬に備えるというのは、健康を維持するために重要なことです。
また旬の食材が安く手に入るという点も、今ならではのお楽しみでしょう。
食卓に並べるおかずが秋の味覚でいっぱいになるのは幸せなことですよね。
このように、秋の食欲は生命維持に不可欠で、かつ自然界の流れの上で自然なことと言えます。
しかし、「太ってしまう」というのは、生命維持・自然の流れを超えて食べすぎてしまうことによるものです。
秋にどうしても太ってしまうなら、それは秋ならではの食欲のせいではないのかもしれません。
日光浴や腹式呼吸でセロトニン分泌。そして食べ物以外に興味がわくことを探してみる
「どうしても食べることに意識が向いてしまう・・」
そんな時は、まず日光浴から始めてみましょう。
上述のとおり、秋は日照時間が減少するのに伴い、セロトニンの分泌量も減っています。
積極的にセロトニンの分泌を促すためには、日光に当たることが効果的です。
・朝起きたらカーテンを開けて日光を浴びる
・散歩をする
・日なたぼっこをする
それだけでも心がポカポカするのが感じられたら、習慣として続けていきましょう。
日光浴以外にも、腹式呼吸をする、生き物と触れ合う、友人とおしゃべりをして会話を楽しむ、といった方法も有効です。
秋の恵みは食べ物だけではありません。
スポーツに適した気候でもありますし、連休があって様々なイベントが開催されるシーズンでもあります。
また、芸術や読書に触れる機会も多いでしょう。
食べすぎを防ぐためには、「食べること以外に興味を向ける」のが一番です。
食べるか食べないか、痩せるか太るか、といったことに悩み過ぎず、広く視野を持って、日々いろんな楽しみを持つようにしてみてください。