ココロもカラダも元気になる“冬至”の過ごし方
「二十四節気」。聞いたことはあるけど何なのかわからないという方が多いのではないでしょうか。
二十四節気とは、一年を24に分けて季節の移り変わりを表したものです。
2月4日ごろの「立春」から始まります。「春分」「立夏」「秋分」なんかはよく聞くと思いますが、「啓蟄」「白露」「霜降」あたりだと「???」となりますよね。
豊かな四季に恵まれた日本の、情緒あふれる独特の表現だなぁと感心します。
二十四節気は立春から始まり、翌年の節分で一回りとなるので、西暦とはいわゆる「年度」がずれるのですが、西暦の粘土で最後にやってくる二十四節気が「冬至」です。
「冬至は一年で一番昼が短い日」というのはよく知られていますが、あなたは他にいくつ「冬至トリビア」を知っていますか?
実は、冬至には様々な伝統や言い伝えがあり、現代の生活にも深く根付いているのです。
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冬至と言えば① せっかくですから柚子湯に入りましょう
冬至といえば、「かぼちゃを食べる」 「柚子湯に入る」という風習が特に有名です。
現代では季節を問わず様々な野菜を食べることができますが、昔は保存技術も限られており、その季節に採れる旬の野菜を大切に食べていました。
そのため冬は食べられる野菜が限られており、栄養価が高く保存がきくかぼちゃは、貴重な冬の食材として重宝されていたのです。
かぼちゃには、ビタミンA、C、E、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれており、免疫力を高める効果が期待できます。
特に冬場は風邪やインフルエンザが流行する時期なので、積極的に取り入れたい食材といえるでしょう。
一方、柚子湯には興味深い由来があります。
「長寿で病気になりにくい柚子の木のように、人々も無病息災で過ごせるように」という願いが込められているのです。
柚子の香り成分には、リラックス効果やストレス解消、血行促進などの効果があるとされ、実際に風邪予防にも役立つと言われています。
ちなみに、かぼちゃと柚子には「黄色くて丸い」という共通点があります。
昼の長さが最も短いこの日に、太陽の象徴として黄色い丸いものを大切にする習慣が生まれたという説も伝えられています。
このように、先人たちの知恵は自然との調和の中で育まれてきたのですね。
冬至と言えば② 「ん」が2つ付く食べ物を食べる
冬至には「ん」が2つ付く食べ物を食べると運気がアップするという面白い言い伝えがあります。
一見珍しい条件に思えますが、実はこの時期に旬を迎える食材や、冬に食べられる食べ物には「ん」が2つ付くものが数多く存在するのです。
具体例を挙げてみましょう。
かぼちゃの別名「なんきん」を筆頭に、「れんこん」 「ぎんなん」 「きんかん」 「にんじん」といった野菜や果物。
さらに「かんてん」 「うんどん(うどんの古称) 」なども該当します。
これらの食材は冬の季節に特に重宝される食材でもあり、栄養バランスも優れているものが多いのが特徴です。
こうした食材を使って、例えば根菜たっぷりの五目煮、きんかんを添えた茶碗蒸し、温かいうどん、デザートにはかぼちゃと寒天のコラボレーションなど、栄養バランスの取れた冬至ならではの献立を楽しむこともできます。
冬至と言えば③ その日からいいことがあるかも?
冬至は太陽の出ている時間が一年で最も短い日です。
そのためか、「これ以上暗くならない」という意味を込めて、冬至を境に運気が上昇に転じると言われてきました。
これは太陽の運行と人々の暮らしが密接に結びついていた時代ならではの解釈かもしれません。
もちろん、この言い伝えに科学的な根拠があるわけではありませんが、興味深いのは、先人たちの知恵や習慣の中に、現代の私たちの生活を豊かにしてくれるヒントが数多く隠されているという点です。
例えば、かぼちゃの栄養価や柚子の効能は、現代の科学でもその価値が証明されています。
「最近いいことがない」 「イヤなことが続いている」と感じている方も、この冬至を新たなスタートのきっかけとして捉えてみてはいかがでしょうか?
かぼちゃを食べ、柚子湯に浸かりながら、昔から伝わるこれらの言い伝えに想いを馳せる。
そんなひとときが、心を前向きにし、新たな活力を得るきっかけになるかもしれません。
先人の知恵から健やかに生きるヒントを得よう
冬至の伝統は、単なる習慣以上に、先人たちの知恵と願いが詰まった大切な文化的遺産といえるでしょう。
現代を生きる私たちも、この伝統を大切に受け継ぎながら、健やかな暮らしを送りたいものですね。