花粉症に整体でアプローチ。腎臓の働きがカギを握る!
今や社会問題ともなっている花粉症ですが、対策として薬だけでなく「整体」という選択肢もあります。
整体で花粉症が改善できるなんて聞くと驚かれるかもしれませんね。
そこで、畝傍カイロプラクティックの坂田英輝先生に、そのメカニズムを詳しく解説していただきました。
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春先だけでなく夏や秋にも鼻水が出る?
一般的に花粉症と聞くと、春をイメージされる方が多いかと思います。
代表的な花粉症と言えば、スギとヒノキでしょうか。
スギ・・・2月~4月上旬
ヒノキ・・・3月~5月
しかし、花粉が飛散するのは春だけではありません。特に関西では一年を通して花粉が飛散しています。
夏や秋にダラダラと風邪が治らないという経験はありませんか?
その際は一度、花粉症を疑ってみてください。
花粉症ってどんなもの?
花粉症とは、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状を引き起こす病気です。
原因となる花粉の飛ぶ季節にだけ症状がありますので、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。
アレルギー性鼻炎とは?
アレルギー性鼻炎は、アレルゲン(原因物質)の種類によって、
・季節性アレルギー性鼻炎
・通年性アレルギー性鼻炎
の2つに分類されます。
【季節性アレルギー性鼻炎】
現在、日本人の約38.8%がスギ花粉症だといわれていますが、悪さをしているのはスギだけではありません。
日本では、実に約60種類の植物が花粉症を引き起こすと報告されているのです。
主なアレルゲン
スギ、ヒノキ、イネ、ブタクサ、カモガヤ、オオアワガエリ、シラカンバなど。
症状
・鼻の三大症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)
・目の症状(かゆみ、涙、充血など)
・のどのかゆみ
・皮膚のかゆみ
・下痢、熱っぽい感じ
どれか一つの症状ということはほぼなく、大抵は複合型の症状が現れます。
(シラカンバ、ハンノキ、イネ科花粉症などの人が、ある果物や野菜を食べると、口の中がかゆくなり、腫れたりする「口腔アレルギー症候群」という症状もありますね。)
【通年性アレルギー性鼻炎】
ここでは花粉症を中心にお話をさせてもらいますが、最近では通年性アレルギー性鼻炎の方も多く見受けられますので、こちらの説明もしておきますね。
通年性アレルギー性鼻炎は、その名の通り、アレルゲンが一年中あるので、症状も一年中あります。
主なアレルゲン
ダニ・家の中の埃(ハウスダストなど)・ゴキブリなどの昆虫、ペットの毛・フケなど。
症状
喘息、アトピー性皮膚炎などを合併することがあります。
最近、通年性アレルギー性鼻炎と花粉症の両方に悩む人や、複数の花粉に反応する人が増えており、
ほぼ一年中くしゃみ・鼻水・鼻づまりや目のかゆみ・異物感に悩まされるという人も少なくありません。
花粉症対策のあれこれ
対処法としては、ゴーグルやマスク、お薬などが一般的です。
しかし、そこに
整体という選択肢がある!
ということを知っていただきたいのです。
25年ほど前は、顔のツボに刺鍼し、喉の奥にある星状神経節にレーザーを照射するという方法で施術していました。
これも、正直かなりの効果が出ていましたが、鼻の奥の方に少しツンと刺激がくる感じの鍼を打つので、鍼に慣れていない患者さんにとっては、ちょっとハードルが高いものでした。
普段から鍼治療に慣れているような患者さんだと、そもそも花粉症にはなりにくかったですし。
現在、当院では整体+水素灸で【からだの調律®】をしています。
整体でできる花粉症対策とその可能性
東洋学的には、体内に余分な水分が蓄積している人や、体内の水分の循環が悪い方(水毒体質)が、花粉症になりやすいと言われています。
そのような人の口や鼻、気管などの粘膜の部分は、分泌物の材料(=余分な水分)が多い状態になっています。
花粉症はアレルギー反応のひとつですが、昔々から存在していた病気ではありません。
花粉症に限らず、現代になって増えてきた症状は現代人の免疫力の低下が原因のひとつであると考えています。
現代人の免疫力を低下させている要因のひとつに【疲労による身体の歪み】があります。
当たり前のお話ですが、身体は日々疲れていきます。
それを回復させるのが【自己治癒力】という人間が元から備え持つ力です。
しかし、ストレスの多い現代社会では、積み重なる毎日の疲労がその自己治癒力を上回り、徐々に身体に蓄積されていきます。
では、なぜ回復が追い付かなくなるのでしょうか?
身体の疲労は内臓の働きによって改善されます。
しかし、食生活や睡眠状況などによって内臓に過度の負担がかかると、その働きが十分に発揮されなくなってきます。
内臓に疲労が蓄積すると体を丸めてお腹を緩ませ、少しでも内臓の動きを助けようとします。
これが歪みの始まりです。
体が歪むと、血液を含めた体液の循環が悪くなってきます。
ホースが折れて、お水の出が悪くなっているところをイメージしてもらえるとわかりやすいかと思います。
循環が悪くなってくると、酸素や栄養素もきちんと運ばれなくなり、歪みをカバーするために負担のかかっている骨や筋肉の状態が、さらに悪くなっていきます。
花粉症はアレルギー反応ですので、体内に入って来た異物を排除、解毒しようとする反応によって、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が引き起こされます。
その排泄、解毒の働きをしてくれているのが内臓ですので、日常の疲労以上に内臓への負担が増します。
内臓にはストレスを緩和させる作用もありますので、内臓疲労はさらに免疫力の低下を引き起こします。
花粉症の施術も、まずは内臓調整や全身の歪み調整による体液循環(からだのお水の流れ)の改善から始まります。
体液の循環を調整することで、酸素や栄養素が身体中に行き届くようになり、【自己治癒力】が引き上がります。
花粉症に対する整体施術
からだ全体の調整後、症状に合わせた施術していきます。
この際、症状の出ている場所に直接施術をすることもありますが、患部以外の場所への施術で花粉症が改善する場合が多いです。
これはあくまでも個人的な見解ですが、花粉症の原因は腎臓の影響が大きいと考えています。
その考えから施術の組み立てをしていますので、からだ全体を調整したあと、
花粉症の場合は、特に 『左側の腎臓』 『肝臓』 『前頭骨』 を施術します。
そして、水素灸で抗酸化、抗炎症、免疫力向上を図ります。
全身の調整、体液循環の調整でアプローチするポイントは、硬膜の付着部である後頭骨と仙骨です。
脳脊髄液の産生、循環が促され、自己治癒力を向上させます。
細かいテクニック的なことは文章では伝えきられませんが、後頭骨も仙骨もどちらも上から下に30秒ほど擦ってあげるだけでも効果があります。
腎臓へのアプローチとしては、胸椎9番、10番、11番の左側の固さを取るようにしてみてください。
あとは、左側の内転筋が固くなっていると思いますので、それも緩めてあげてください。
全体的にからだが冷えている方が多いです。
温めるということも施術のポイントと考えてもらうと良いかと思います。
花粉症の施術、アレルギー症状の施術というのは、今出ている辛い症状を改善させることはもちろんですが、もっと大切なのは体質を改善させることです。
食生活の見直しや、睡眠指導も大切です。
体質の改善=細胞が生まれ変わる事です。
その期間として3ヶ月~半年(個人差があります)が必要となります。
これは、赤血球の寿命である約120日を基準にした考えです。
最後に
コロナ騒動で、日常的にマスクを装着することが習慣となりました。
そのことによって、花粉症が減っているという意見もあります。
確かに、元々それほどひどくなかった人は、マスク習慣で症状を抑えられている可能性はあります。
しかし、私は逆に増えるのではないかと予想しています。
その理由は、マスクをすることによって呼吸の質が低下し、血液中の酸素濃度が低くなるからです。
こうなると、血液が酸性になり、呼吸性アシドーシスと呼ばれる状態になります。
この酸性になった血液の処理をしてくれるのが腎臓なのです。
私が考えている花粉症の原因が腎臓なのに、さらに腎臓に負担をかける生活習慣というわけなのです。
そこで、私は『腎臓』へのアプローチを軸に、【からだの調律®】をしていきます。
もちろん、臓器そのものに対してではなく、腎臓の影響が現れる筋肉や部位を狙って施術を組み立てていきます。
鼻の通りなどは、その場で楽になったりすることもあります。
改善のためには、施術以外の要素も関係してきますので、改善の仕方、反応の出る早さにも個人差はありますが、花粉症対策の選択肢のひとつとして、是非一度お試しください!
花粉症の原因と、整体が有効である理由を解説してくださった坂田英輝先生が院長を務める「畝傍カイロプラクティック」の詳細はこちらをご覧ください。